2008年9月26日金曜日

江川晴著 「麻酔科医」


 日本麻酔科学会が全面的に監修・協力して作られた小説「麻酔科医」を読了した。著者は元看護師の江川晴。短気な自分は、最初の30頁くらいで読んで面白いと感じない小説はたいてい止めてしまう。正直いって止めようと思った。でも読み切った。「あれ読んだ?」と仲間内で話題になったとき、ついていけないとまずいと思ったからだ。

 前半は麻酔科医の仕事を紹介することに主眼が置かれているようで個人的には新鮮味に欠けた。後半では、麻酔に失敗し落ち込む主人公が、グループホームを主催する元看護婦の祖母を訪ね、介護の現場に触れ、祖母の言葉に元気を取り戻す。おそらく元看護師である著者の得意とする分野なのだろう。ここに至り初めて「読み進めてきて良かった」と感じた。

 麻酔科研修をする前と後では、読後の感想が違うかもしれません。私としては「予習」効果を期待して、麻酔科研修に入る直前に読むことをお勧めします。

Fujiwara

2008年9月13日土曜日

北海道麻酔学会の地方会で初期研修医が症例報告

本日開催された麻酔学会の地方会で(正式には、日本麻酔科学会北海道・東北支部第56回北海道麻酔科学会という)この4月から6月まで当科で研修をした初期研修医2名が症例報告をしました。

比嘉健就(たけなり)医師が、「抜管後に自発呼吸を維持できず気管切開となった喉頭挙上・輪状咽頭筋切除術の1例」を、斉藤一朗医師が「アセトアミノフェン大量服薬の2症例」を発表しました。医師歴数ヶ月とは思えぬ堂々とした発表でした。

当科では研修医の学会発表を麻酔科研修の一環と考えており、機会があれば積極的に発表してもらっています。昨年は1名、一昨年は2名が上記学会で発表しました。今年は10月の民医連学術交流集会においても、2名の初期研修医師が症例報告をする予定です。

Fujiwara